英語の歌を上手に歌うコツ

2020.03.10 13:03:11

2月のことですが、「『パプリカ』の歌を英語で歌いたいのだけど…発音に自信がないので指導に来てくれませんか?」と 地元の公立小学校の先生からの依頼があり、発音特訓をしてきました。

特訓の前に、「今の時点でみんながどのくらい歌えるのか聞かせてください!」と頼んで歌ってもらいました。
担任の先生が、英語の歌詞にカタカナでルビを振ったものを児童に配って数週間練習していたようです。

ところで、英語の「Paprika」は実は結構難しくて、歌詞を見ていただけたらお分かりになると思うのですが、th の音がやたらと多い!
カタカナにすると「サ行」か「ザ行」で表すしかないので、子ども達もルビの通りに歌っていました。

また、カタカナで表すと単語の最後に余計な母音の音が入ってしまい、ますます音符に音が乗り切らなくて「早すぎて難しいぃぃぃ!!」となってしまっていました。

これを解消するために、まず s や th などの日本語にはない音を単独で練習しました。口の形や舌の位置などを確認しながら指導しましたが、あっという間にきれいな「th / θ ð 」などの音が出せるようになりました!

次は、単語と単語のつながり(リエゾンやリンキング)を説明しました。

「耳で聞こえたとおりに真似してね!」と伝えると、聞き取ったままの音で歌ってくれました。下手に単語の意味を知っている人は、どうしても単語の通りにルビを振ってしまいがちです。
つまり、running にルビを振ろうとした時、「ランニング」と書いてしまうんですね。(本来は「ラニング」に近い音です)

英語の歌は日本語の歌と違って、ひとつの音符にひとつの単語が乗ります。
日本語はたいてい、ひとつの音符にひとつの音ですから、英語の歌と日本語の歌では一曲の中の情報量も全然違いますし、カタカナ英語で歌っていたらとにかくメロディに間に合いません。笑

単語の後ろに余計な母音がついてしまわないようにするためには、やはりフォニックスを通じて英語の音を一音一音学ぶことが大切です。